アベンティヌス アイスボック

12.0%と、ワイン並のアルコール度数を持つビール。発酵後に凍結させて、氷だけを取り除くことで濃縮するんだそうだ。
これが誕生した経緯というのが、ビールを輸送中に誤って凍らせてしまったのを飲んでみたら美味しかったという、なんというか転んでもただでは起きない的なあれを十二分に感じさせるエピソードである。たしかウイスキーもそんなんだった気がするな。密造酒を樽に入れて隠してたらなんか色がついてるし美味いし、と。酒に限らず、偶然がもたらした料理っていろいろあるんだろうなぁ。
さて、このアイスボックの味はというと、ワインのような厚いボディで、ピルスナーのようにぐい飲みするのではなく、チビチビと飲む感じ。ただ、同じ高アルコールビールのバーレーワインとは異なり、強烈なホップの苦味はない。それよりは、アルコール感がかなり強い。あと、けっこう甘みがある。モルトの甘味だろうか。修道院系ビールのあの甘さに似ている。

1本で普通のビール2本分くらいの飲みごたえがあるので、寒い夜にストーブに当たりながらじっくりと味わうのが良いのではなかろうか。ワインよりもぐいっと飲めてしまうので、ペースには気をつけて。